売れなかったもの、理不尽すぎたもの、遊ぶほどに不安になるもの。ゲーム機の片隅と、机の上と、路地裏で遊ばれてきた奇妙な遊びを集めました。ネット上の遊びは「奇妙なWebサイト」の分類にも収めています。
発売年は最初に出た国での年です。噂や都市伝説として語られてきたものは、そうと分かるように書いています。
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第一部日本の奇妙なゲーム
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ビートたけしのアイデアを盛り込んだファミコンのゲーム。コントローラーのマイクに向かって歌う、1時間何もせずに待つといった、説明もない理不尽な条件で先に進む。「クソゲー」の元祖として語り継がれる。
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洞窟を探検するアクションゲーム。主人公が自分の背丈ほどの段差から落ちただけで死んでしまうため、「史上最弱の主人公」と呼ばれ、打たれ弱さを表す言葉にまでなった。
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セガサターンのガンシューティング。唐突な展開と不可解な台詞で知られ、冒頭の「せっかくだから俺はこの赤の扉を選ぶぜ」は、ゲーム好きの間で定番の言い回しになった。
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ゲームの世界に吸い込まれた少年が、勇者に倒されたモンスターの魂を救って「ラブ」を集めるPlayStationのゲーム。敵を倒して強くなるロールプレイングゲームの約束事を、裏側から問い直した。
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スタッフがつけた夢日記をもとに作られたPlayStationのゲーム。目的も敵もなく、夢の中の風景を歩き回り、何かに触れると別の夢へ飛ばされる。のちに海外で熱心に再発見された。
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人の顔をした魚を水槽で育て、マイクで話しかけて会話するゲーム。毒舌で飼い主を観察するシーマンと、細川俊之のナレーションが話題になった。
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一匹の蚊になって、山田家の人々の血を吸っていくPlayStation 2のゲーム。気づかれずに近づき、ツボを刺して血を吸い、叩かれる前に逃げる。
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小さな王子が塊を転がし、画鋲から人間、建物、島まで何でもくっつけて大きくしていくゲーム。できた塊は星として夜空に飾られる。
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47都道府県の怖い話を集めたPlayStation 2のホラー・サウンドノベル。つながりの見えない話や唐突な結末が多く、発売後すぐに「クソゲー」として有名になった。
第二部フリーゲームと個人の作品
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部屋から出ない少女「窓付き」が、眠るたびに夢の世界を歩き回るフリーゲーム。台詞も説明もほとんどなく、不気味な風景と謎だけが残される。作者は正体を明かさないまま、多くの後続作を生んだ。
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『ゆめにっき』に影響を受けて、ネット上の有志たちが部屋や夢の世界を持ち寄って作り続けている共同制作のゲーム。更新を重ね、夢の世界の数は膨大になった。
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洋館に閉じ込められた少年たちが、青い巨人のような怪物から逃げ回るフリーゲーム。不気味に笑う顔の「青鬼」が有名になり、小説や映画にもなった。
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フランスの作者によるフリーのロールプレイングゲーム。野球選手の姿をした「バッター」が、「浄化」の使命のもとに奇妙な世界を進んでいく。無機質な町と不可解な住人が、長くカルト的な人気を保っている。
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兄弟二人が作り続けているシミュレーションゲーム。ドワーフたちの砦を築くが、洪水、疫病、発狂など思わぬ理由で崩壊していく。「負けるのは楽しい(Losing is fun)」が合言葉。長く文字だけの画面で遊ばれた。
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Q・W・O・Pの4つのキーで、陸上選手の太ももとふくらはぎを別々に動かして走るブラウザゲーム。まともに一歩踏み出すことさえ難しく、倒れる姿を眺めるゲームになった。
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大釜に下半身が入った男が、ハンマー一本で岩山を登るゲーム。一度の失敗で何時間分も転げ落ちることがあり、作者自身の語りが挫折する遊び手に寄り添う。
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会社員スタンリーが誰もいなくなったオフィスを歩き回る一人称のゲーム。ナレーターが次の行動を語るが、遊び手がそれに逆らうとナレーターが困り、怒り、物語が崩れていく。
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可愛らしい恋愛ゲームの体裁で始まる無料のゲーム。進むにつれて登場人物と画面が壊れ始め、ゲームの内部のファイルまでが物語に巻き込まれていく心理ホラー。
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鳩だらけの学園で、鳩と恋をする恋愛シミュレーションゲーム。冗談のような設定の裏に、意外な物語が隠されている。
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ヤギになって町を破壊して回るゲーム。物理演算の不具合をわざと残したまま発売し、首が伸び、空を飛ぶヤギの動画が広まった。
第三部海の向こうの伝説のゲーム
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大ヒット映画のゲーム化を、ハワード・スコット・ウォーショウが約5週間で作った。穴に落ち続けるゲームは売れ残り、翌年、大量のカートリッジがニューメキシコ州の埋立地に埋められた。2014年の発掘で、その噂が事実と確かめられた。
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質の低いゲームの乱発などで、北米の家庭用ゲーム市場が一気に崩れた出来事。日本ではこう呼ばれる。その後、任天堂のNESが品質の管理を掲げて市場を立て直した。
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売れ残ったアタリのカートリッジが砂漠の埋め立て地に捨てられた、という噂の場所。長く都市伝説とされたが、2014年に掘り起こされ、『E.T.』などのカートリッジが実際に見つかった。
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アメリカの奇術師ペン&テラーのゲーム集のために作られた一本。ツーソンからラスベガスまで、何もない砂漠の道を実時間の8時間かけてバスで走る。バスは少しずつ右にそれるので手を離せない。のちに慈善の耐久配信の題材になった。
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コメディ集団「LoadingReadyRun」が始めたチャリティ番組。寄付が集まるほど長く『デザート・バス』を運転し続けなければならないしくみで、子どもの病院などのために多額の寄付を集めてきた。
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実写映像を使ったゲーム。屋敷に仕掛けられた監視カメラを切り替え、少女たちを狙う怪しい者を罠にかける。1993年のアメリカ上院のゲームの暴力表現をめぐる公聴会で取り上げられ、年齢区分の制度が作られるきっかけの一つになった。
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任天堂の許諾を得てフィリップスのCD-i向けに作られたゼルダのゲーム。ぎこちないアニメーションの場面と奇妙な台詞が、のちにネットで大量の動画の素材になった。
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蛙が分数を学ぶ教育ゲームのふりをしたブラウザゲーム。ちょっと寄り道すると、次から次へとまったく別のゲームに変わっていく。
第四部バグと噂
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特定の操作をすると現れる、図鑑に存在しない崩れた姿のポケモン。「欠番」を意味するこの名は、データの空き番号に付けられていた仮の名前だった。海外では「MissingNo.」として知られる。
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ワールド1-2で壁をすり抜ける技を使うと入れる、終わりのない水中のステージ。画面には「WORLD -1」と表示され、どこまで進んでも同じ面に戻される。
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面の数を数える部分の桁があふれるため、256面では画面の右半分が意味不明の記号で埋め尽くされ、先へ進めなくなる。事実上の最終面になった。
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マインクラフトの一人用の世界に、白い目をしたプレイヤーの姿が現れるという噂。作者の亡くなった兄弟だという話まで広まったが、すべて作り話だった。開発元は更新履歴に「ヘロブラインを削除」と冗談で書き続けた。
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オレゴン州ポートランドのゲームセンターに置かれ、遊んだ者に悪夢や記憶喪失をもたらしたあと、黒服の男たちに回収されたという噂のアーケードゲーム。実在を示す記録は見つかっていない。
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『ポケットモンスター 赤・緑』のシオンタウンの不気味な曲を聴いた子どもたちが体調を崩した、というネット上の噂。そうした出来事が実際にあった証拠はなく、クリーピーパスタとして広まった。
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中古で買った『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』のカートリッジに、溺れ死んだ少年の霊が取り憑いていた、という体裁で掲示板に連載されたホラー。改造したゲーム画面の動画を交えて語られた。
第五部ルールで遊ぶ
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哲学者が考えた、ルールを変えることが一手になるゲーム。最初のルールを投票で書き換えていくうちに、勝ち方そのものが変わっていく。
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ルールを教えてはいけないトランプ遊び。知らないうちにルールを破った者に罰の札が配られ、新入りはそれを手がかりにルールを推理する。
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ビル・ワターソンの新聞漫画で、少年カルビンと虎のホッブスが遊ぶ競技。唯一のルールは「同じルールで二度遊ばない」ことで、実際に遊ぶ人も現れた。
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紙を折って前の人の書いたものを隠し、何人かで順に言葉や絵を書き継ぐ遊び。最初にできた文「優美な屍骸は新しい酒を飲むだろう」から名が付いた。
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プロイセンの将校ライスヴィッツが作った、地図と駒で戦争を再現する盤上の演習。軍の訓練に使われ、のちのウォーゲームやロールプレイングゲームの遠い祖先になった。
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サブカル辞典
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